産む・産まないの選択

働く女性にとっての「産みどき」って?

子供の産みどきって、いつなんだろうって考えてみました。
確かに産める年齢の上限は、医学的にも決まっているから、それまでの間であることは間違いないのだけど、10代で産む人もいれば、40代で産む人もいます。
結婚適齢期と同じで、子供の産みどきもその人自身が自分の体力や気持ちを考えながら決めればいいんだろうと思います。

子供を産めば、間違いなく生活が一変します。
自分中心、夫婦中心の生活から子供中心の生活に変わっていきます。
その変化に上手に対応していけるだけの心や体、そしてお金のことも考えた上で、産む選択をして欲しいと思います。

キャリアをもつ女性なら、なおさらだろうと思います。
今の生活を変えたくない、自分の時間も欲しい、仕事もこのまま続けたい、趣味もやめたくないし、海外旅行にも行きたいし...なんて考えているうちは、子供を持つべきではないと思います。

一人の人間を親として責任を持って一人前に育てていくわけですから、その自覚と覚悟が必要です。
でも、自分のやりたいことを子供のために諦めるのではなく、子供と一緒に楽しむ時間を作るために、その時間をどう捻出するかを考えるのです。
子育ては、自己犠牲の上には、決して成り立たないものだと思います。

いきなり妊娠がわかって、オギャーと子供が生まれれば、その日から、ハイッ、あなたがママよって具合に親になるわけですから、昨日まで子供だったのに、急に親になれっていうのも酷な話です。
ましてや会社勤めをしてバリバリ仕事をして、収入を得るのとは違い、いくら頑張っても自分を評価してくれる上司も部下もいないし、励みになるのは、子供の笑顔だけ。(笑)

一緒に泣き叫びたくなることもありますよ。(笑)

だから、自分のやりたいことをある程度、納得いく形でやってしまって、多少、生活が変わっても“子育て”という新しい仕事を楽しめる気持ちとお金の余裕を持てた時、その時が、きっとその人の“産みどき”だろうと思いますね。

ディンクス(Dinks)という生き方

ディンクスとは、「double income no kids」の略で「DINKS」です。
つまり共働きで子供を持たない夫婦のことで、夫婦それぞれが仕事を持ち子供を作らず、経済的にゆとりがあって生活を楽しむことを重視したライフスタイルを選択したカップルをいいます。

私の周囲にもディンクスの人はいます。少子化の現代では、真っ先に標的になってしまう人達なのですが、これも1つの生き方の選択でいいじゃないのって思います。
結婚して子供を必ず産まなければいけないということもないし、当人同士が必要ないと思っているなら、産む必要はないと思います。

子供を産んでも産まなくてもリスクはありますし、逆にメリットもありますよね。そのどちらを取るかは、人それぞれの観点があるでしょうし、人によってリスクがメリットに、メリットがリスクになってしまう場合もありますよね。

ディンクスとは反対にデュークスといわれる「Double Employed With Kids」の略で、男女ともにフルタイムで働きながら子育てをする夫婦もいます。
共働きをしながら子供を育てることを選択した人は、それ相当の苦労もあるでしょうし、共に協力しあい、また子供の存在に価値を見出して、子供のために頑張ろう!と思いながら、また自分の仕事に誇りを感じながら両立しているのだろうと思います。

少子高齢化社会を考える時、子供を産まないカップルは悪のように扱われますが、せっかく産んだ我が子をゴミ袋に産み捨ててしまったり、虐待の果てに殺してしまったりする親がいるという現実を見た時、子供を欲しくないと思っているカップルに無理して子供は必要ないんじゃないか、親を選べない何の罪もない子供たちが犠牲になるのなら、少子化で結構、高齢化もやむなしと思うのです。

産むからには、ちゃんと責任を持って一人前になるまで、しっかり慈しみ、育てて欲しいと思うのです。
そして、ディンクスの人達には、自分の最後の瞬間まで人間としての尊厳を失わない生き方ができるように準備をしていって欲しいと思います。

産む選択と産まない選択

キャリア女性が子供を産む、産まないの選択を早い時期から考えている人が多くなっているといいます。
ニュースの特集で25歳の保育士をしている女性が、結婚を目前に“産まない選択”をし、相手の男性もそれを快諾したと言います。

保育士という職業柄、子供が好きなはずなのに、自分の子供を持ちたいとは思わないのかなと素朴な疑問を持ったのですが、それは逆で子供が好きだから、保育の現場で、また子供達の親の言動から、今の世の中の状態では、とても安心して子供が産めないと判断したからだと言います。

確かに子供にかかる費用は、年々ふくれあがっているように思えます。一人豪華主義というように、子供を一人作って、その子には、英才教育や習い事をはじめ最高の教育を、高級品を身につけ、海外旅行に行き、最高の思い出をということで、贅沢な生活をさせる親御さんが増えているようです。
しかし、そういう生活ができるのも一握りの階層の人達で、普通は、一人の子供を育てるのにも四苦八苦しているのが現状です。

子供が欲しいのに産めないという現実、産むための体制作りをしているうちに、適齢期を過ぎて産めなくなったという人もいます。
産む選択をするタイミング、どんな状況なら産んでも育てていけるか、そんなことを真剣に考える人達が増えたこともまた少子化に拍車をかけているといえます。

しかし、真剣に子供を産むこと、産まないことを考える人達が増えることは、決して悪いことじゃないと思います。真剣に考えることで、今の行政に何を求めるのか、会社に何を求めるのか、自分たちに何が足りないのかが見えて来ます。
そして、それを解決するために一人でも多くの人が立ち上がっていくことが大切で、それがやがて大きな力となって行政を動かす、会社を動かす、そして、自分たちの生活観を変えることができるのだと信じます。

私が子供を産む「決断」をした瞬間

私は、20代の終わり頃に第一子を出産しました。
今の初産の年齢としては、たいして珍しくない年齢だと思いますが、当時は、やっぱり遅い方だったと思います。仕事に没頭して、仕事がおもしろくなってきた矢先の妊娠でした。

結婚して、もう少しお金をためて、気持ちに余裕が持ててから、ゆっくり考えようと思っていたのに、幸せを運ぶコウノトリは、なかなか気まぐれでした。(笑)

お金もない、仕事もしたい、自分の人生設計もある...正直、とても悩みました。
豆粒ほどのおなかにいる我が子を病院で見せられても、嬉しい気持ちとどうしようと迷う気持ちが半々で、でも年齢的にも30歳までに第一子を産みたいという思いもあり、かなり複雑な心境でした。

当時、学校の教師をしていましたから、育児休暇を取って職場に戻ることは可能でした。一般企業に比べて、その制度は浸透していたと思いますし、バックアップ体制も良かったと思います。

結局、いろいろ悩んだあげく、子供を産む選択をしました。
そして、初めての子供を他人に任せる気にはなれず、臨月まで働いて、あっさり仕事も辞めて育児を楽しむことにしました。堕胎することも選択肢にはありましたが、自分の子供を産める年齢、体力、気力を考えると、私の人生においての子育てに要する時間は、ほんのひとときなんじゃないかと思ったのです。
いつまでも子供も赤ちゃんのままではないし、いつか時期がきたら仕事は、いつでも始められると...

私は、そうして子供を産む決断をしたわけですが、仕事と子供を秤に掛けると、やっぱり子供の存在の方が大きかったのです。
本当は、どちらも秤に掛けるべきではないと思いますし、比べる対象ではないのかもしれません。

でも、共通しているのは、仕事も子供も生き物だということ。
仕事は、自分の考え方、やり方次第で“成長”していくものですし、子供は日に日に目に見えて大きくなり、成長し、育てる喜びを教えてくれます。
子供を産む決断をするにあたって“生きること”の本質、本能的なものをおなかの中で成長している我が子を見ながら、とても感じました。

子供を産んでみて思うこと

子供を産んで自分が変わったなと思うことがいくつかあります。
マタニティ期間に、よく友達から「仕事してる時より優しい顔になった」って笑われることがよくありました。それが一種の母性本能からくるものなのかもしれませんが、自分はひとりじゃないという思いがとても強くありました。
それに身重になっていくにつれ、パッパと動けないというジレンマもあって、よけいにゆったりしているように見えたのかもしれません。(笑)

さんざん産みの苦しみを味わったあとの我が子との対面は、何ものにも代え難かったし、その出産の経験が私を人間的に強くした気がします。

出産は、一人の女性が母になるための神聖な儀式だと思います。
1つの命を自分の胎内で育て、産み出したという自信と何より愛しい我が子のためになら何でもできるという思いが今も私を支えています。
長時間のあの陣痛と出産の痛みに比べたら日常生活の苦労など何でもない...と思えます。(笑)

今は、その子供達も中学生になり、体つきも言うことも大人と変わらないほどに成長しました。
ごはんを食べない、オムツが外れない...と、いろいろ苦労もありましたが、いつまでも子供は小さいままじゃない、ちゃんと育っていくものです。育つ早さは、みなそれぞれに個性があります。

最初は、オロオロするかもしれませんが、それをいちいち気にしていたら、ママの神経も持ちません。
少しずつ経験を積みながらママも賢くなっていきますし、手の抜き方、息の抜き方もわかってきます。いろいろ遠回りしたり、待つことも必要ですが、それを繰り返していくことが子育てなのだと思いますし、親として共に育つ“共育”なんだと思います。

人生、遠回りして見えてくるもの...普段、立ち止まって自分のこと、周囲のことを考える余裕がなかったんだなと改めて感じさせられます。その中には、大切な人生の岐路もあっただろうし、気づかずに通り過ぎてしまった大事なポイントがあったかもしれません。

やり直しの効くもの、効かないものはありますが、子供を持つことで、子供と一緒に考える時間、視点ができて良かったのかなと思っています。
また、子育てをしていく中で、何より気が長くなって、すぐ結論を急がなくなったというのは、出産&子育ての最大のメリットだったかなと思いますね。